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2012プロ野球と移動距離

オフの間、一風変わったデータを集めていたので、
この場を利用して時間の許す限り紹介していきたい。

最初は「2012プロ野球と移動距離」


現在のプロ野球は、北は北海道、南は福岡と全国各地に点在するようになり、
その分各球団の移動距離と費用も馬鹿にならないようになってきたのではと思い、
移動距離と費用を調べてみた。
算出方法は乗り換え案内などのサイトを摘要。
主に都市の空港や主要駅での距離や運賃を計算し、適当に切り捨てている。
実際はルートが違っていたり、格安運賃を利用しているかもしれないので、
信憑性は問わず遊び感覚で見て欲しい。



【ソフトバンク・ホークス】
移動距離:約40,800km   移動運賃:約101万円
地方球場開催ゲーム(ホーム):熊本、鹿児島、
地方球場開催ゲーム(ビジター):長崎、盛岡、秋田、帯広

【日本ハム・ファイターズ】
移動距離:約36,800km   移動運賃:約95万円
地方球場開催ゲーム(ホーム):函館、帯広、旭川
地方球場開催ゲーム(ビジター):皇子山、

【楽天イーグルス】
移動距離:約30,900km   移動運賃:約90万円
地方球場開催ゲーム(ホーム):郡山、盛岡、秋田
地方球場開催ゲーム(ビジター):熊本、鹿児島

【オリックス・バファローズ】
移動距離:約32,000km   移動運賃:約83万円
地方球場開催ゲーム(ホーム):なし
地方球場開催ゲーム(ビジター):前橋、旭川

【西武ライオンズ】
移動距離:約28,000km   移動運賃:約71万円
地方球場開催ゲーム(ホーム):皇子山、前橋
地方球場開催ゲーム(ビジター):函館、

【ロッテ・マリーンズ】
移動距離:約24,000km   移動運賃:約61万円
地方球場開催ゲーム(ホーム):なし
地方球場開催ゲーム(ビジター):郡山




【広島東洋カープ】
移動距離:約26,800km   移動運賃:約63万円
地方球場開催ゲーム(ホーム):呉、新潟、
地方球場開催ゲーム(ビジター):松山、富山、金沢、岐阜、平塚、浜松

【読売ジャイアンツ】
移動距離:約23,400km   移動運賃:約59万円
地方球場開催ゲーム(ホーム):熊本、鹿児島、宇都宮、長野、岐阜、秋田、盛岡、郡山、
地方球場開催ゲーム(ビジター):秋田、新潟、

【阪神タイガース】
移動距離:約21,600km   移動運賃:約58万円
地方球場開催ゲーム(ホーム):松山、倉敷、
地方球場開催ゲーム(ビジター):新潟、長野、

【ヤクルト・スワローズ】
移動距離:約23,100km   移動運賃:約57万円
地方球場開催ゲーム(ホーム):松山、秋田、新潟
地方球場開催ゲーム(ビジター):豊橋、岐阜、長野、那覇、

【横浜DeNaベイスターズ】
移動距離:約22,300km   移動運賃:約56万円
地方球場開催ゲーム(ホーム):長崎、北九州、那覇、平塚、甲府、長野、
地方球場開催ゲーム(ビジター):呉、熊本、鹿児島、宇都宮、

【中日ドラゴンズ】
移動距離:約18,700km   移動運賃:約52万円
地方球場開催ゲーム(ホーム):豊橋、岐阜、富山、金沢、浜松、
地方球場開催ゲーム(ビジター):甲府、倉敷、秋田、盛岡、郡山、




パとセでかなり特徴に違いがでている。パはソフトバンクや日本ハムに代表されるように、
都市間の距離がとても離れているため、距離と運賃はセよりもかなり多い。反面、地方開催については
やや消極的な面があり、逆に大都市で開催するゲーム(東京Dなど)も少なくない。

セは地方開催に力を入れており、特に在京の読売、ヤクルト、横浜DeNAの3球団は
節電の関係もあると思われるが、かなりの回数と広範囲で遠征を増やしている。
これによって、セ6球団の移動距離と費用が似たような状況にもなっている。

最も移動距離の長いソフトバンクは実に40,000km以上の旅を行なう。
赤道の長さが40,077kmということで、早い話が地球を律儀に一周するのと同じことだ。
費用についても、最も安かった中日の約2倍という計算で、50万円×人数分の出費は
同じプロ野球という興業を行う上では小さなハンディとはいえない。

因みに、中日の移動距離約18,700kmは、東京-ラスベガス間を往復するのとほぼ同じ。
地理的にも日本のほぼ真ん中に位置していることで、両リーグで最も快適な環境にいると思ってよさそう。


ここまで来ると、メジャーリーグとの比較もしてみたくなる。
誰しもが簡単に想像してしまうこととして、日本とアメリカでは国土の広さも丸っきり違うので
比較にならないだろうと思っていたが、実はそうではなかった。

【ニューヨーク・ヤンキース】
移動距離:30,500マイル(約49,000km)

【シアトル・マリナーズ】
移動距離:55,000マイル(約88,000km)

今季、日本で開幕戦を行なうマリナーズはMLBで最も移動に辛い球団といわれているので、
海外遠征の距離を含めては流石に比較にならない。
ところが、東海岸に位置し対戦球団が集中しているヤンキースの場合は、
ソフトバンクとは約1万kmも違わない。

この数字を出した最初は、単なる計算違いと思って何度も確認してみたが、
距離数に間違いはなかった。

両チームの移動回数は、年間162試合を戦うヤンキースが36回なのに対し、ソフトバンクは46回もある。
もちろん、近距離など細々した移動も含めてのものだが、片道1000km以上の遠征も多い。
特に、北海道や仙台などへは頻繁に遠征することもあり、仮にこれが直行便なら負担も軽いが
羽田などを経由した場合はもっと長くなる。
メジャーの遠征は基本チャーター便で、チームを乗せたバスが航空機材の前まで運んでくれるという話もあり、
定期便を利用するよりも断然快適だとされている。
また、遠方となる西海岸への遠征も、大抵は2カード分まとめて日程が組まれているため
大陸横断するような長距離移動は1シーズンに2往復程度。
また、今季のインターリーグはワシントンDC.やアトランタといった同じ東海岸に属するチームと対戦のため、
特に移動距離は短くなっている。

どうしてどうして、日本国内の移動も中々にして大変ではないか。
ソフトバンクとヤンキースでは、ひょっとしたら前者の方が厳しいかもしれない。

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セイバーメトリクスのアニュアル本に参加

来たる3月10日に発売される下記の書物に参加しております。



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 ・見解を導き出すまでの思考の過程
 ・分析における指標の選び方や使い方
 などを知ることができます。
各分析者の見解を楽しんでいただくとともに、セイバーメトリクスの概念に触れ指標に関する知識を得た「自分でも新しい視点から野球を考えてみたい」と思いはじめた方の入門用の一冊にもなるはずです。

Contents

[1]パ・リーグ
 ゼネラルマネジャー視点で考える2012シーズンと将来【岡田友輔/蛭川皓平】
 福岡ソフトバンク/北海道日本ハム/埼玉西武/オリックス/東北楽天/千葉ロッテ
 パ・リーグ展望【森嶋俊行】
[2]セ・リーグ
 ゼネラルマネジャー視点で考える2012シーズンと将来【岡田友輔/蛭川皓平】
 中日/東京ヤクルト/巨人/阪神/広島/横浜DeNA
 セ・リーグ展望(1)【森嶋俊行】
 セ・リーグ展望(2)【高多薪吾】
[3]評論
 スポーツにおける統計分析――
 選手やチームの「実力」を評価するために【鳥越規央】
 統一球の影響と今後について【道作】
[4]成績予測
 2012年MLB移籍選手の成績予測【三宅博人】
 青木宣親/川崎宗則/和田毅/岩隈久志/
チェン・ウェイン/ダルビッシュ有
 NPB新外国人紹介と活躍予想【高多薪吾】
[5]歴史
 日本シリーズ“投手酷使”史【高多薪吾】
 RCAA などを用いたオールタイムベストナイン(ダイジェスト選出)【道作】
[6]分析
 年齢の変化と成績の関係【蛭川皓平】
 送りバントは無駄死なのか?【Student】
 盗塁が得点、勝率に及ぼす影響【Student】
 「投手の力投」と「打線の援護」の関係【Student】
 統一球に負けない打者の条件とは――打者の体重と本塁打【Student】
 NPB の中からマネーボ―ル的おすすめ選手を探してみる【Student】





言わば、セイバーメトリクスのど真ん中直球の本ですが、
前年の分析を交えた2012シーズンの予測や、懐かしいヒストリー関連のコラムなど、
内容は多岐に渡っています。


もうじき各社から発売される選手名鑑発表のお供にいかがでしょうか?


私が担当しているのは、セリーグ展望と新外国人選手の紹介、
そして過去の日本シリーズを投球数や登板間隔の観点から見た
分析リポートです。高多薪吾という名前でエントリーさせていただいています。


分析といっても、私のスタンスは現代的な指標を使って解釈するというものではなく、
内容的には事実を整理して後はフリーに書き込んだ読み物になっていますので、
興味のある方は気軽にお読みいただきたいとこです。


販売網がかなり狭いようなので、購入する場所はamazonがお勧めです。
一部書店に出荷する話も出ていますので、ハッキリしましたら後日お知らせしたいと思います。



左対左の有効性<最終>

前回のエントリから大分待たせてしまったが、左投手に対する左打者のランキングをもって
今回のシリーズを完結としたい。

用いているのは打撃データそのものではなく、全体から集計した偏差値で表している。
単純に誰が優秀で、誰が優秀でないという目的だから、特に学生時代から偏差値と戦ってきた
我々日本人にとっては良くも悪くも馴染みの深い値の方が親近感も浮かぶだろう。

なお、偏差値自体は全体128名から算出しているが、ランキングは通算打数の違いによって3つのグループに分割した。
カテゴリは4種類あるが、順位の基礎となっているのは打率、K/BB、HR/Hの3点盛りセット。

「ヒットを打つ技術」
「選球眼」
「長打力」

打者としての実力を測る物差しに絶対必要な3点を、左対左というセオリー上不利となる場面で、どこまで
レベルを下げずにいられるか。それが集約されたものとなる。

因みに、参考打席数とは犠打を入れないPAのことを指している。集計上の都合によるもので、大きな意味はないと理解していただければ。


<若手グループ>

左成績1

<中堅グループ>

左成績2

<ベテラングループ>

左成績3



データは自由に見ていただき、各々に感ずるところがあれは良いと思う。

最後に、全打者の通算対戦成績を集計したものを提示しておきたい。

<全打者の平均打率>
vs右投手 .282  vs左投手 .259

<全打者の平均K/BB>
vs右投手 1.54  vs左投手 2.36

<全打者の平均HR/H>
vs右投手 13.40%  vs左投手 10.73%

<全打者の平均OPS>
vs右投手 .829  vs左投手 .732


打率とHR/Hは正直、格差があるとまではいえないレベルだが、K/BBはハッキリと格差が生まれていると
理解してもらって良い。右投手の場合は平均を大きく上回る選球眼を持ちながら、
左投手が出てくると平均を大きく下回ってしまう。

これが、現在のMLBにおける左打者の現状といえる。それに乗じて打率なり、長打力が
劣化するものだと断言して良いレベルではないかと思う。

従って、OPSは.829から.732にダウン。ざっと1割も下がってしまうのは、そういった理由があるからだ。

だから、左投手を左打者にぶつけるのは単なるセオリーではなく、
れっきとした事実の一つなのだと考えた方が良い。
機械的だとか、ハンで押したようにだとか、印象論で批判する前にデータという事実を噛み締めていただきたい。


これがNPBともなると、シングルヒッターが多い点や満塁のピンチなどでは
「大量点のリスクを省みない前進守備」を敷くことによってヒットゾーンが異常に広がる状況があるため、
単打についてはこの常識が覆るケースがMLBよりも多いことはある。
そういうときに限って批判が起きているのだが、どんな状況でどんなヒットがどのように出ているかを考えれば、
左対左の有効性を存分に活用することができるだろう。


最終結論:

「左打者が左投手との対戦で選球眼を大きく落としてしまう。それが最大の優位性」

左対左の有効性(3)

前回の長距離打者偏では、長打力を犠牲にしない分選球眼が劣化した選手が多いことがある程度わかった。
また、左投手との対戦では通算OPSが.900を超える選手が一人もいなかったことは、
同じくらい重要な事実である。
マネボーの登場によってOBPが注目され始めてから、各種データも豊富になってきたが、
分割指標については細分化されたデータは存在しているものの、
それを使った論調はまだまだ広まっていないという印象を受けた。


今回は中距離打者ということで、どのあたりがそれに値するか、定義の面で難しい点は感じるが、それなりに人選してみた。

              AVE      OPS     K/BB     HR/H
Robinson Cano    .300(.311)   .818(.854)  2.53(2.14)  11.5%(11.4%)
Chase Utley      .275(.296)   .870(.887)   1.75(1.44)  15.6%(15.7%)
Alex Gordon      .234(.273)   .713(.803)  2.52(2.07)  14.1%(12.2%)
Johnny Damon     .282(.287)  .752(.803)   1.46(1.17)   6.3%(9.3%)
Hideki Matsui     .285(.285)  .808(.840)  1.77(1.07) 14.4%(13.8%)
Jacoby Ellsburry   .299(.301)  .782(.816)   1.95(1.73)   5.3%(9.8%)
Brian McCann     .266(.295)  .770(.875)   2.16(1.26) 13.9%(16.1%)
Carl Crawford     .262(.306)  .684(.817)    3.39(2.49)  5.1%(7.9%)
Joe Mauer       .296(.338)  .749(.942)    1.37(0.65)  5.1%(8.9%)
Bobby Abreu      .272(.302)  .751(.927)    1.79(1.08)  5.7%(14.1%)
Shin-Soo Choo    .267(.301)  .728(.911)    3.19(1.50)  7.0%(13.6%)
Adam Lind       .223(.283)  .615(.842)    5.18(2.47)  11.8%(18.5%)


Canoは最初に紹介した通り、左投手からも打率.300を記録しており、
K/BBに大きな劣化は見られず、またHR/Hでは左投手の方が良い数値を出している。
これは右翼の狭いヤンスタも大きく関係していると思われる。
Utleyも殆ど劣化が見られない。この打者の場合、特殊な事情(死球の多さ)もあって
左を苦にしない条件が揃っており、内外角の制球に余程気をつけないと
安心して打ち取れない理由が多く存在する。

Gordonは打率こそ落としているが、K/BBとHR/Hでは良く健闘している。
昨年ブレイクしたばかりなので、今後の成績変化と合わせて注目したい打者の一人。
Damonもヤンスタの恩恵があるのかと思いきや、移籍後2年間の成績でも
打率は.014(.276/.262)も上回っていて、K/BB(1.15/1.66)も然り。
HR/Hは多少譲っているが、それでも7.59%/8.22%と遜色が無い。

同じ観点から松井を分析すると、打率(.255/.265)、K/BB(1.22/2.76)、
HR/H(9.63%/20.00%)となっている。2010年の対左K/BBが5.14/1.03と大きく数字を落としたのに対し、
2011年は1.57/1.48と復旧。HR/Hはどちらも左投手相手の方が良い。
この2人の左対戦成績を見る限り、適切な年俸であればまだまだ戦力として期待できるものと思われるが、
両者のどちらかがヤンキースのDH要員として採用される見込みもあるようだ。

Ellsburryも左に対して対等な結果を残している。
ただし、HR/Hが伸びない限りはOPSが超えることはないだろう。
MaCannはそこそこ数字を落としていて、迫力も低下している印象を受ける。
Crawfordの対左K/BB3.39は看過出来ないレベルで、
打撃の状態が悪ければ代打も考えられるパフォーマンス。
MauerはOPSにして約.200近く下がっている。残念なのがK/BBの劣化で、
1.37でも高いレベルではあるが普通の好打者という印象になってしまう。

AbreuはHR/Hが大きく低下。他の分野ではそこそこ頑張っている。
ChooもOPSの下落が激しい。OPS.728のK/BB3.19の打者だとかなり攻め易いだろう。
Lindは重症の域。メディアのリポートで度々指摘されている通りの結果となったが、
打率以外の成績劣化も相当なものだ。昨季は打率こそ極端な結果は出なかった(2.43/.253)が、
K/BB(7.20/2.63)、HR/H(8.82%/25.27%)と依然解消されていない面も多い。


このクラスになってようやく左を苦にしないレベルの打者が登場。
Cano、Utley、Damon、Matsui、Ellsburryは今後も安定した成績を残せそうだ。

で、肝心なのが投手交代の成否。
例えば、Utleyを打席に迎えて無名の左投手が出てきた場合に、
あまり優位性はないのではないかと疑問が浮かんでくるかもしれない。
それについては、打者との相性以前にチームごとの指針が
存在することを踏まえたほうが良いだろう。
その都度、相性を考えて交代させるのも策の一つではあるが、
ベンチに入っている投手のコンディションや投球数を管理するもの
監督の仕事の一つである。

仮に、先発が100球を超えていれば交代させる理由の一つになるし、
個人的な相性を除き、左のショートリリーバーとして
ブルペンに入っている投手をその場面で起用するのは、
それが彼らの役割どころでもあるからだ。
もちろん、大きな被害を生む可能性もあるし、
起用そのものが勝敗の分かれ目になる場面も出てくるだろう。


しかし、左対右の対戦で大きく有利に立つ打者は大勢いても、
その反対は皆無に近いということも忘れてはならない事実だ。
ヤンスタでCanoを迎える場面にしても、
左投手がアウトコースにスライダーをコントロールミスしなければ、
一発の可能性はかなり低くなるはず。
そのミスが多いから(監督が)攻められるのはあるが、
大抵の投手に付いては互角以上の勝負が出来ると判断しても良い。

その上で、用心すべき打者が上に挙げた選手ということになるだろう。



次回は最後、左投手に強い打者ランキングで締めたいと思う。

セ・リーグの予告先発実施について

ついさっき、Yahooのアンケートに投票してきたところで、
反対票の方が過半数を上回っていた。

野球に限らず、ファンが長年住み着いているエンタテイメントは
どうも保守の働きが大きいようだが、予告先発を実施したからといっても
ゲームが大幅に変わる要素は殆どないといって良いだろう。


先ず、軸となる先発の登板日は粗方決まっており、やや登板間隔の短いセでさえ
中5日か6日で次の機会が巡ってくるのはほぼ間違いない。
特に、エースと呼ばれる投手は相性の不得手が少ないばかりか
シーズンの序盤から無駄に間隔を空けないことで、
年間先発機会数を少しでも多く確保する傾向にある。

ローテーションのバランスが崩れるタイミングは、雨天中止の次の試合、
交流戦の時期、そして谷間の先発を投入するくらいだ。

それにしても、交流戦は始まってから数試合でそのチームの起用パターンが読めてくるし、
ドーム球場の増加によって、今では中止試合数は10試合を切る程度。
さらに、谷間の先発を投入するタイミングは、さっきも書いたように
エースの登板間隔をずらしてまでは行わない。


よって、今までも予告しないだけであって、セの先発投手はほぼ確定していたようなものだったから
そんなにシビアに考えることじゃない。


予告する分、攻撃側が有利になるじゃないかという意見についても、
せいぜい左右の違いか、まぁそんなところだろう。
対戦別打率みたいなものをいちいち気にしていては、選手の方も仕事にならない。
今だって、当て馬作戦を敷くチームもあるくらいだから、予告先発じゃなくても
対応している事実は多い。


では、予告先発した場合のメリットはどこにあるだろう。


ビジネス的に、テレビ放映については恩恵に預ることは難しい。
チケット販売についても、当日券がどこまで売れるかどうかだと思うが、

最初から人気のスタジアムに杉内やマエケンが先発するからといって
眺望の悪い席が売れるかどうか。

弁当出荷数の先読みには役立つかもしれないが。


ファンの感覚としては、やはり気になる投手が先発するならスタジアムに足を運ぼうとか、
テレビ観戦する時間を作るだとか、予定が立て易い。



最大のメリットは、監督が余計なことをする手段が一つ減ったということ。

止めてもらいたかったのは、先発させる投手をひた隠しにしてまともな調整をさせないケース。

大分昔のことだが1982年パ・リーグのプレーオフで、
日本ハム大沢監督が工藤幹夫を先発させたことがある。
工藤は、その年20勝を挙げながらも9月指の骨折で一ヶ月間戦列を離れていたが、
大沢監督のひらめきによって第一戦先発の判断を下し、その後秘密に調整させ、
確か前日ま包帯をさせたまま報道陣を煙に巻いたという。


この決断はプロ野球の歴史でも名場面の一つとなっているけれど、
今となっては馬鹿馬鹿しいというか、その試合は結局負けたわけだし
その影響なのかどうかわからんが、翌年から工藤は使い物にならなかったし、
とにかく先発を隠す行為は矛先を変える程度で、そもそもエース待遇の投手に使うのは今では現実的ではない。

優先的に考えて欲しいのは、投手のコンディション重視。


それでも、前日から確定する分対策を練る時間も出来て、さらには左右のオーダーを
ストレス無く組めるわけだから、少しは打者有利になったということかな。



これも統一球へのプレッシャーから来ているのかもしれないけど。

左対左の有効性(2)

さて、前回に引き続き左対左の有効性について分析する。
告知したとおり、今回は長打力についても追いかけていく。

先ずは、MLBを代表する左長距離打者達の左右別成績を載せてみよう。
カッコ内は右投手対戦時のもので、今回からHR/Hという数値も使っている。
HR/Hとは、放った安打数から本塁打となった割合を示している。
打数や打席数で割ると純粋な長打結果が出ないため、こうした計算式にしている。

              AVE     OPS      K/BB     HR/H
Ryan Howard      .231(.298)  .749(1.020)  3.66(1.77)  22.7%(29.3%)
Prince Fielder     .257(.294)  .799(.988)   2.67(1.07)  19.7%(24.5%)
David Ortiz       .264(.291)  .813(.969)   2.08(1.21)  16.1%(23.6%)
Adrian Gonzalez    .272(.303)  .783(.939)   2.15(1.40)  14.0%(19.1%)
Josh Hamilton     .278(.322)  .797(.958)   3.38(1.89)   17.0%(16.9%)
Adam Dunn       .225(.252)  .788(.915)   2.17(1.54)   25.4%(28.8%)
Joey Votto       .306(.316)  .899(.981)   1.90(1.25)  13.8%(18.6%)
Carlos Pena       .210(.252)  .735(.883)   2.79(1.62)  27.0%(26.0%)
Luke Scott        .240(.271)  .787(.859)   2.61(1.65)  24.8%(17.4%)
Carlos Gonzalez     .279(.307)  .792(.908)   4.42(2.59)  16.4%(15.4%)
Justin Morneau      .259(.294)  .752(.904)   2.63(1.25)  15.5%(18.5%)
Curtis Granderson    .226(.282)  .685(.892)   3.68(1.87)  16.4%(17.4%)
Andre Ethier       .242(.309)  .661(.909)   3.02(1.40)   7.9%(14.0%)
Jay Bruce         .233(.267)  .745(.832)   2.85(2.19)  21.1%(21.1%)


一応、見やすいように左の数字の方が良い場合は強調&赤フォント、
ほぼ互角だと判断したものには強調&黒フォントを使用した。
結果は一目でわかると思うが、HR/Hを除けば左投手との対戦は惨敗に近い状態となった。

HowardはOPSにして.270もの減少、特に打率とK/BBの劣化が激しい。
Fangraphsによると、スライダーを打ち倦んでいる点とHR/FBの割合が左と右では格段に違っている
(6.8%/27.8%)。
FielderもK/BBが劣化しており、OPSもHowardほどではないが-.189は大きい。
こちらはGB/FBの数字が左相手だとゴロ寄りになっている(1.46/1.07)。

OrtizもやはりK/BBが弱点なのと、HR/Hの減少が激しい。A-Gonは打率こそ健闘しているように見えるが、
どの数字も均等に落としている。HamiltonはHR/Hの部門で左の方が勝った。
しかし、K/BBはHoward並みの劣化具合で、苦しみながらも本塁打だけは量産している
というイメージに辿り着く。Dunnは昨季、左投手に対して悪夢のようなデータを残したが、
キャリア通算ではそれほど悪い数字じゃない。

Vottoは前回でも触れたとおり、このメンバーの中では最も善戦しているといって良い。
K/BBも1点台なら及第点といいたいところだが、HR/Hの数値ダウンは長打の脅威が痛い。
PenaもHR/Hで高い数値を出している。三振覚悟で思い切りの良いスイングをするイメージが浮かぶが、
打率.210とK/BB2.79ではやはり怖さも薄れる。

Scottは左投手にも手強いと感じさせるデータが残っている。
Fangraphsの2011Pitch Value/100では、カーブに対して5.96のプラス、
スライダー-0.08とマイナス勘定を最大限に抑えていた。
やはり、こうしたデータは数値に表れてくる。
因みに、FB/HRの割合は左が26.7%、右で10.4%となっており、
選球眼を除けば左投手に最も強いスラッガーという評価に行き着くだろう。

Car-Gも打率とHR/Hは良いが、K/BBは改善の余地が大いにある。
ただし、Scottと同じようにブレーキングボールには強い。
MorneauもHR/Hで健闘しながらK/Bで株を落としている。

Grandersonは長打力だけで、後は打率もK/BBも惨敗状態。
そして最も深刻なのはEthier。OPS-.248はHowardに次ぐ劣化具合で、
ここまで下がると強打者とはいえないレベルになってくる。
最後のBruceは左右共にHR/H20%以上を達成。
K/BBを引き上げるようなレベルアップが叶えばさらに成長する見込みはあるだろう。


以上、簡単ではあるがスラッガー達の対左投手成績をまとめてみた。
時間があればゆっくりと見て欲しいが、カッコ外の数字(いわゆる左投手との対戦成績)だけに焦点を当てると、怖さを感じる打者は一気に減ってしまう。この中で左を得意とする打者はいないが、苦にしないという意味ではVotto、Scottまで。せいぜいOrtiz、A-Gonあたりまでが限界だろう。殆どの打者が選球眼を崩されており、早いカウントから勝負に出るHamiltonやCar-GがHR/Hの部門で抵抗している程度。大物打ちにとって、ワンポイントでも左投手が出てくればその持ち味が一挙に失せてしまう事実を知っておいて貰いたい。この相性で苦手意識を持たないようにするには、空振りを恐れずに思い切ったスイングをするのがベターのように感じた。


次回は中距離打者のデータを。
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