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2番打者のお得感~アウトであってアウトでないもの~

巨人が2番にジョン・ボウカーを入れて来た。

日本の野球で送りバントというのは、もう儀式の世界に近くなっていて、「取り敢えず済ましておけ」とばかりに繰り出す定番の武器のようなもの。攻撃側のチームが犠打を成功させたとき、スタンドのファンが拍手喝采(実際には応援メガホンを叩く行為)なのは、得点の期待が膨らむと同時にこの「お仕事」に対するご苦労さんの意味がギッシリと詰まっているようにも見えてしまう。もし、あなたがこの輪の中に入っているファンだとしたら、犠打を成功させてムッツリしていると不思議人間としか見られないと思うので、気をつけた方が良い。

嫌味で書いているわけではない。バントと強行の得点確率みたいなのはここでは無関係な話。

ただ、送りバントを目的とした2番打者の配置はどうなのかっていうこと。

そういう視点で捉えた場合、犠打を成功させることは役目を果たすことと同意義となり、言ってみれば安打で出塁することと同じくらいの満足感が芽生えてくるのが不思議だったりする。1番打者が出塁して2番が送った後、後続打者が凡退した場合、不満の矛先は得点圏で打てなかった打者達に向けられ、3アウトの内1つを記録した2番打者に対する印象は出塁した1番と同じ満足感を得ているはず。だから、犠打を成功させた打者は「攻撃の成功」を表しており、送りバントは「アウトであってアウトでないもの」として扱っても違和感は無いということになる。

例えば3打数1安打1四球1犠打を記録した選手に対する印象は、5打席で3度成功した打者という印象を植え付ける。記録上でも、送りバントは打数に組み込まれずにただ単に犠打として扱われ、大多数の打撃指標からは見向きもされていないが、ファンから見ればチームの得点が喜びとなるわけだから、点に絡んだ犠打は点に繫がらない安打よりも大きな価値を残ているのは紛れもない事実。だって、野球は点取りゲームなのだから。


つまりはそういうことで、昨年日本一になったソフトバンクの2番打者本多雄一のケースで例えてみると、

2011年度   522打数 159安打 53四球 53犠打 .305打率 .367出塁率

という成績に、犠打を安打と同価値としてその分を上乗せすると凄いことになる。

2011年度   575打数 212安打 53四球      .369打率 .423出塁率

極端な視点からいえば、ホークスファンにとって昨年の本多は.369の超高打率を残した選手と
目に焼きついているとさえいえる。


もう一例、一昨年打率.350と大活躍した阪神・平野恵一のケースでも、

2011年度   492打数 172安打 34四球 59犠打 .350打率 .399出塁率

2011年度   551打数 231安打 34四球      .419打率 .459出塁率

ついに打率が4割を超えてしまった。この年の平野に対する阪神ファンのイメージは4割打者のように
見えていたといっても多分否定は出来ないだろう。


では、バント職人ともいわれているベテラン選手についてはどうだろう?2000本安打が間近となっているヤクルト・宮本慎也と、中日・井端弘和の場合を見てみよう、か。

<宮本>
通算成績   6964打数 1975安打 386犠打 368四球 .284打率 .326出塁率
 
印象算成績   7350打数 2361安打      368四球 .321打率 .359出塁率

<井端>
通算成績   5555打数 1591安打 218犠打 557四球 .286打率 .355出塁率
 
印象成績   5773打数 1809安打      557四球 .313打率 .379出塁率
 

両者とも打率でかなり健闘しているから元々の印象も悪いはずがないのはさておき、宮本にしても井端にしても
ファンからの信頼が厚いのは、これまでに決めてきた多くの犠打が「攻撃の成功」と見なされ、実際の打率や出塁率以上に良い印象を残している部分があるからではないだろうか。だから、それ(犠打)を成功(安打)と付け替えて計算し直すと上の数字のようなイメージが出来てくる。これこそ、2番打者特有の数字のマジックであ~る。


ボウカーの場合、恐らくバントという技は持っていないだろうから、勝負出来るのは自身の攻撃力のみ。
記述した犠打を安打と置き換える印象打率で過去の2番打者と比較するなら、昨年の藤村大介(打率.222、印象打率.283)、2009年の松本哲也(出塁率.334、印象出塁率.380)と肩を並べるくらいの実質的な打率もしくは出塁率を残さないと合格点はつけられないかもしれない。これはこれで結構厳しいハードルでもある。

では、ボウカーが何故2番に座っているのかと想像すると、それは今現在調子が良いから。
.380の出塁率はともかく、打率.283以上は残してくれそうな雰囲気で開幕戦に突入したボウカーは、昨日の試合でも来日初安打を記録し、先ずは無難な船出となった。しかし、年間通してボウカーが2番に座るためにはとにかく印象が大事。日本は今でも打率優先社会なので、.280以上は残して欲しいところ。2番打者としてこの打率なら、本塁打が10本台前半でも評価されるに違いない。ただ、5番打者でこの数字だったら逆に物足りなさを感じるかもしれない。それが打順からみる印象論の面白い点であり、また違和感でもある。

ところで、他球団の2番打者事情はどうなっているのか。
昨日の開幕戦を例に、いつくかのカテゴリで考えてみよう。

最初は不動の2番打者から。

西武     栗山巧
阪神     平野恵一(柴田講平)
中日     井端弘和(大島洋平)
広島     梵英心
オリックス  大引啓次

現時点で日本一の2番打者が栗山ということに異論を挟む人は少ないだろう。個人的にはもう少しパワー数値を付けた上でメジャーに挑戦して欲しい数少ない選手の一人なので贔屓目があることは勘弁いただきたいが、攻撃面ではオールマイティー。2ストライクまで平然と見送ることが出来るため、快足リードオフとの相性も抜群で色々な仕掛けが出来る。長打力の除けば平野が2番手。四球獲得は上々とはいえないが、ファールで粘れる点は何かしらの指標を創作してでも評価すべき点ではないかと思う。昨日はマートンの欠場もあって1番に座っていた。井端は数年前ならトップレベルの2番打者だった。年間犠打数の平均は16.8と思ったより少なく、3球以内で走者を進めるだけの結果よりも深いカウントまで粘る選球眼の方に価値が大きい選手。現在、この井端に最も近いスタイルなのが大引。ただし、犠打は多目。リードオフの坂口智隆にシングルヒッターの傾向が強く、また盗塁企画も少ないため攻撃パターンとしては仕掛けのネタが少ないことも影響している。梵は右打ちと機動力に特化した2番打者で、上のグループで似たタイプはいない。


日本ハム  稲葉篤紀
楽天     内村賢介
ヤクルト   上田剛史(田中浩康)
横浜     石川雄洋

次のグループは、今季から2番に固定される見込みの強い選手。稲葉を2番にというのは贅沢かもしれないが、その分機能する確率は高い。昨日の打順の並びからいって、バント要員としての2番打者を省いた様子となっている。内村はバント要員としての起用になると思われるが、機動力というもう一つの武器も揃えているため現在の楽天打線においては仕掛けのし易い打者という判断だろう。そういう意味では上田も同じ部類に入るが、昨年まで主に2番を努めていた田中と入れ替えする可能性もあり、打順の並び方によって攻撃パターンが変化するものと思われる。横浜は石川以外にも藤田一也や下園辰哉のといった攻撃面で信頼感の強い人材がいるので、チーム同様適宜なんとやらの世界じゃないかな。


ロッテ    根元俊一
巨人     ジョン・ボウカー

こちらは打撃状態の良さから2番に座るグルーブ。ロッテは根元の調子が落ちれば伊志嶺翔大とか、色々と選択肢はある。巨人はどうだろうかというと、昨日のスタメンを見た限りでは実は人材がいなかったりする。


ソフトバンク 明石健志

これはちょっとよくわからない。個人的には長谷川勇也がベストチョイスだと思うのだが、時代と逆行した考え。


では、12球団の2番打者をツールごとに分類してみよう。


       打撃  出塁  長打  走塁  犠打

栗山     ○   ○    △   △    △
平野     ○   △    ×   ×    ○
井端     △   ○    ×   △    ○
梵       △   △    △   ○    ○
大引     △   ○    ×   △    ○
稲葉     ○   ○    ○   △    △
内村     △   △    ×   ○    ○
上田     △   △    ×   ○    ○
石川     △   ×    ×   ○    ○
根元     △   △    ×   △    ○
ボウカー   ○   ○    ○   ×    ×
明石     測定不能

   
犠打の上手下手はちょっとよくわからんので、機会が訪れるかどうかで判断してみた。ボウカーの評価は期待に応えるという前提の下、甘めの査定かもしれない。目立っているのは、「打撃イマイチ出塁イマニ、ただしバントと走塁は得意」というタイプの選手が多い。要するに、単なるバント要員だけでは2番打者は務まらないと、どのチームの監督もそう考えているに違いないだろう。バットもしくはスピードで厄介な面がないと、せっかくの好打順も無駄にアウト一つ増やしてしまうからだ。

ただ、巨人や日本ハムの動きを見てもわかる通り、打てる2番打者を置く意味というのも十分にあって、その反動は下位打線の弱体化に繫がる危険性もあるが、この2チームについてはリスクが少ないと考えたのだろう。

一頃流行った下位打線を重視する考えは、今の統一球の時代には合わないと思う。というのも、打てない=打順が回転しないことを意味しており、好機を作るにしても打てない選手を上位に置いてしまえばその分打順の巡りが悪くなってしまうため、上位打線に出塁率の高い選手を置くことが必須条件のように感じるのは確かだ。

そうした意味でも2番ボウカー、注目してみよう。
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現実を知る当たり前の価値観

先ず、朝日(新聞)は良い仕事をしたと思う。

ああいった記事は社会部の仕事だろうか?以前にも、プロ野球のビジネスに関する記事を何度も書いており、今回の件だけではなくプロ野球の収益構造にメスを入れた興味深いものもあったことは確かだ。

「プロ野球ビジネス、どこへ」
http://globe.asahi.com/feature/110904/index.html

上の記事は、この分野では第一人者と考えられる帝京大学、大坪正則教授の持ちネタを中心に、NPB球団の収支を可能な限り調査している。また、日本ハムの本拠地札幌ドームで球団が直営している売店が僅か一件、しかもトラック屋台という形態でしか参入出来ていない事実なども細かに取材してある。

15日の朝刊は確かにスクープ的な性格を持っていた。それは必ずしもライバル社(読売新聞)を貶めるためだけに出来上がったもののようには見えないのだが、巷ではやれ代理戦争だと煽る風潮が後を絶たない。NPB球団の母体となる企業は、各々がその業種内でプロ野球という知名度を最大限に活かし、ビジネスに繋げているだけに、球団の財布の中身や資金の使い方などは野球ファンのみならず、一般の消費者にまで関心が及んでも不思議ではない。

朝日の仕事は、取材した記者が個人情報の入った書面を配布するといったポカはやってしまったようだが、プロ野球を取り巻くモヤモヤを明かしたことについては、情報公開の分野においては十分意義のあることだった。「火のないところに煙は立たず」という例えがあるが、実はこれだけで物事を表現するにはやや不足しており、「叩けばホコリの出る人達」の肩を叩いてみて、初めて火のつく煙が立つというべきなのが、昨今のビジネストラブルのような気がしてならない。

もう一度いうが、今回の件は「代理戦争」といった生易しいものではなく、また十数年前のことを蒸し返すだけの簡単なものでもないと思う。“蒸し返す”とは、一度解決したことを再度問題視することであって、栄養費200万が明るみに出て何人かの経営者が失脚したことや、一人の選手に5億円がつぎ込まれたことだけでは“それらの”問題が片付いたと思っている人は先ずいないだろう。現場サイドとしては問題を解決したのかもしれないが、ファンにとっては別に解決した痕跡など何もなかったに等しいと断言できる。

とにかく、朝日としては記事に値する情報ソースを手に入れ、取材を重ねた上でスクープを完成させたことになるわけで、紙面ネット問わず目を通した読者の多くは「現実を知る当たり前の価値観」を覚えたのではないだろうか。

もう一つ気になる点として、ネット上の論調ではこの件について少なからず覚えのある人物が多数、「今更」という言葉を使っていることに目が行ってしまった。そういう点では、私にとっても今更感のある内容だったこともあるが、ではこれまで何を主張できていたのかというと、何も出来ていなかった。何故なら、それらの情報ソースは他人が呟いていた発言だったり、週刊誌上での記事だったり、どこからともなく流れてきたネットソースの一部であったりしたため、居を構えて意見したり議論する場は殆どなかったといって良い。よって、「そんなの、前から知っていましたよ」とは云う気にもなれず、今回晴れて意見を述べることが出来るようになったことに対して、大いに意義があるのは前述した通り。

これが野球ファンからの叱責だけで済めば軽傷で済むかもしれないが、反対に野球ファン以外から何も反応が無ければそれだけ関心度が低いという意味にも繋がり、NPBにしてみればどちらにしても厳しい現実が突きつけられるのは避けられそうにも無い。

優勝候補Cincinnati Redsをディープに分析

一昨年地区制覇した戦力をそのまま残し、
さらに今オフの補強で数多くのメディアから優勝候補の筆頭に挙げられている。
基盤となっているのは、下位に沈んでいた頃に進めていたトレード戦略と、
2005年以降にドラフトした選手達の台頭。
因みに、2008年にBAが発表したプロスペクトランキング上位8人がチームの中心選手
ないしは有望株として現在も機能している点が注目に値する。

1、Jay Bruce(1)
2、Homer Bailey(9)
3、Joey Votto(44)
4、Johnny Cueto(34)
5、Drew Stubbs(100)
6、Devin Mesoraco
7、Todd Frazier
8、Juan Francisco

これ以前にトレードで獲得したBrandon PhillipsやBronson Arroyo、
3塁の有望株だったEdwin Encarnacionとの交換で獲得したScott Rolenらが今でも健在。
全てが順調だったとはいえない点もあるが、若手の成長にベテランが助成する理想的な編成を作り上げていった。

そのRedsが今オフは目の色を変えて補強に転じたといわれているが、
実際は大枚を叩いたという訳ではなく、
蓄積していた戦力の中のダブついた部分を整理しながら今季のために戦力を増強した形を取った。

エース格としてMat Latosを獲得した交換相手は、Vottoがいるために
ポジションを塞がれていたYonder Alonso、ポテンシャルを発揮しきれないまま
年俸だけが上昇し続けていたEdinson Volquez、
Mesoracoを正捕手にする方針を固めたため余剰となる可能性があったYasmani Grandalの3人は、
いわば売り時でもあった。セットアップの一番手とみられるSean Marshallのトレードにしても、
やはり先発の座が危うかったTravis Woodがセンターピースとなり商談が成立している。

FAで補強したのは、共に1年契約のRyan MadsonとRyan Ludwickなのだから、
総予算も8000万㌦前後と昨年と大して変わらない。この傾向を掴んでいたため、
オフではRoy Oswaltの獲得に動くものと予想。
そして、Oswalt自身もRedsに対し本気混じりでアプローチしたのは狙い通りだったが、
GMのWolt Jockettyの財布の紐はことのほか堅かった。
かつてはCardinalsの黄金時代を築き、Jim EdmondsやMark Mulderなど
リスク覚悟で大補強を行っていたJockettyのイメージからは想像も出来ないほど、
(マーケット規模及び収益面で仕方ないとはいえ)Redsに来てからのケチっぷりは際立っている。

例えば、これまで一度も正捕手として認められていないRyan Haniganに3年契約を与えたのが2010年。
若手の台頭によっていつ切っても惜しくは無い金額でMiguel Cairoと2年契約を結んだのも同じ年。
今オフでは、ようやく故障から立ち直ったJose Arredondoに2年200万㌦という格安での契約。
RolenやArroyoの契約最終年には、年俸を大幅に削った上で延長するといった節制術にもそうした様子が伺える。

Mardonの獲得についても、あれだけ複数年の高額を求めていたScott Borasに接触するアンテナを
持っているのだから、そうした嗅覚があるように思えてならない。
金も有効に使えるが頭も同様に切れるというのがこのGM最大の武器といえる。


そのRedsの強味は、なんといってもVottoの存在。
たった一人の選手の存在だけで強味が発生するほどVottoの打力は抜きん出ているといっても過言ではない。
今季の成績次第では、そろそろAlbert Pujolsと完全に肩を並べるか、
或いは上回るかという位置まで階段を上ってきた。
他の打者に少々弱点があったとしても、VottoさえいえばRedsの打線は機能する。

次に挙げられるのはリーグ2位、メジャー全体でも3位に入った内外野のチームUZR(43.8)。
リーグで最も収益の高かったポジションは2BとSSで、GG受賞3回のPhillipsはお馴染みとして、
年俸調停前のPaul JanishとZack Cozartが守るSSでこの数字はかなり大きい。
守備力だけでレギュラーを与えても良いJanishよりも、それより若く打撃も優れているCozartの方に
分がありそうだが、少なくとも今季はニ遊間の守備が破綻するようなことはまずないだろう。
加えて、同じくGG獲得のVotto、そして今でもUZRでプラス収支を稼いでいるRolenが
コーナーにいることで内野全体はかなり引き締まったディフェンスを敷くことが出来る。

外野は、レフトに入った場合のLudwickとStubbsは平均値、
Bruceはメジャー最高値を叩き出した2010年から大分数字が下がったものの、
平均以上の処理能力があるのは既に実証済み。
捕手は、プロスペクトのMesoracoを育成しながらの路線と見られているが、
2008年からチームに帯同し続けているHaniganは単なる保険以上の存在。
打撃もパワーでは十分貢献出来る力があり、今季に限っていえば無理に育成する必要のない布陣といえる。


投手はテコ入れを行った通り、改善の余地があったため野手ほどの安心感はまだない。
Oswaltを獲らなかった理由は、単純に考えれば席が無かっただけの話ではあるが、
Woodを放出したことによってメジャーで先発の実績があるスタッフは5人きっかりとなってしまった。
しかも年間200イニング以上の実績がある投手はArroyo一人、そのArroyoも年齢と衰えを隠せないため、
シーズンを通して先発投手が請負うイニングに到達できるかどうかは心配な点が多い。仮に、各投手の今季の見込みイニングを計算してみると、

Arroyo(200)、Latos(200)、Cueto(190)、Leake(180)、Bailey(170)

で940イニングにしかならない。試合平均では5.80イニングとなり、これはこれで無難な数字ともいえるが、
それは飽くまでも上のイニングが計算出来てのこと。
MAXでこの勘定だと故障などのリスクが想定内に組み込めないため、
やや苦しい布陣となるかLatosやCuetoにもう少し頑張ってもらわないといけない。

ここで必要になって来るのが代役及びマイナー傘下にいる投手達のデプス。
真っ先に挙げられるのが昨年Royalsでフルシーズンを過ごしたJeff Francis。
チームはFrancisに使える目途が立つかどうか、エキシビジョン序盤から積極的に起用しているが、
好結果が中々出て来ない様子。レフティの少ないチーム事情から行ってやや甘い査定であっても
メジャーに残る可能性は無くも無いが、ブルペンに適応するタイプではないため、
LeakeやBaileyのポジションを空けてまで先発の座が確保されることは先ず無い。
仮に、マイナー行きを通達された場合は、それを拒否する権利を持っているため
使える見込みがある程度立てばメジャー昇格の可能性は高い。
また、昨季スイングマンとして機能したSam LeCureも候補の一人で、
こちらはより現実的に開幕ロースターの一員として計算されている。
さらには、これまでピリッとした結果は残していないが、現役最速のスピードを誇るAroldis Chapman
にも行く行くはチャンスを与えていくだろう。

ただ、Jockettyにとって誤算だったのは、昨年復活の兆しを見せていたDontrelle Willisを
メジャー契約でPhilliesに持っていかれたことも入るかもしれない。


ブルペンでは、新加入のMadsonとMarshallの働きにかかっている。
前任のクローザーだったFrancisco Corderoが高額年俸に見合った仕事をしていた分、
Madsonにかかる負担はPhillies時代よりも遥かに大きい。
反対に、過去2年間では故障した事情もあったが酷使されずに済んだため、
今季の1年契約からさらにステップするための環境は整っている。
そういう意味でも、チームとの利害関係は一致しており、期待する価値は十分ある。
必殺のチェンジアップはPitch/fx上のValuesでもプラス14.9という高水準を弾き出しているので、
球種を的を絞ったとしてもそうそう打たれるボールではない。

Marshallも過去2年間のセットアップ生活で十分な実績を作ってきた。
こちらはやや登板過多であり、その点ではやや懸念材料がある。
メジャーでも有数なカーブは2007年以降のPitch/fxでも常にプラス計上。
右打者に対するGBレート61.5%という数字は、カーブを切り札に持つ投手としては異例のデータでもある。
それを支えているのが低目への制球ということで、これを今季も維持できるかどうかにかかっているだろう。

他にもMasset、Ondrusek、Brayといった勝ちゲームに投入できるスタッフがいて、
さらにはArredondoやChapmanもいるわけだから、表面上でのRedsのブルペンは厚みを持っている。
終盤の継投が引き締まれば競り合いにも強くなる。


これだけの戦力、そして先見の目があるGMが仕切るチームの戦いが面白くないわけがない。

今年もFantasyの季節がやってきた

既に2件のドラフトも終了し、後は開幕を待つのみとなったが、今までで一番苦労したドラフトだったかもしれない。

これまでのYahooサイトは、前年を含めた実績を十分考慮し、プレーヤーランクを決定する。
がしかし、プロスペクトやブレイクの可能性がある若手については年々デフォルトランクが高くなっており、
正直いって欲しい選手が取り難い状況となっている。

今年に関していえば、

43 Desmond Jennings
45 Brett Lawrie
98 Paul Goldschmidt
115 Brandon Beachy

は少々やり過ぎ。お陰でLawrieをゲットする意欲が一気に失われてしまった。

どうも去年辺りから、みんなが欲しがる選手を上位に持ってくるという、
とても嫌らしいランク付けを行なっている気がしてならない。
2011年では、Boster Porsey(38位)、Jason Heyward(44位)の順位に愕然とし、
それは結果からいって取らなくて正解だったのだけれども、
今年のようにメジャーでまだ半年も実績の無い若手がこのランクでは、到底手も出せないというか、
ズルいことが出来なくなってしまったというべきなのかな。

逆に、ビギナーにとっては無難に有名どころを確保することで安定した戦いが出来る可能性が高まり、
この辺りはファン心理やマーケティングをしっかりと行い、さらには新規開拓のために
熟練プレーヤーに対するハードルを上げる巧妙な作戦というのが見え隠れしている。

毎年同じ人が勝つゲームというのもつまらないしね。

ということで、今年のドラフトは既に終わっていて、昨年Publicで優勝した関係からWinnersに参加した分と、
10チーム&マイナスカテゴリ付きのプライベートリーグでの獲得選手を紹介してみる。

<Winners>

1(8)、Joey Votto 1B
2(17)、Clayton Kershaw SP
3(31)、Ryan Zimmerman 3B
4(41)、Ben Zobrist 2B、OF
5(56)、Matt Wieters C
6(65)、Alex Gordon OF
7(80)、Madison Bumgarner SP
8(89)、Brian Wilson RP
9(104)、Mat Latos SP
10(113)、Brett Gardner OF
11(128)、Alexei Ramirez SS
12(137)、Jason Motte RP
13(152)、Derek Holland SP
14(161)、Cory Luebke SP
15(176)、J.J. Hardy SS
16(185)、Adam Dunn 1B
17(200)、Trevor Cahill SP
18(209)、Jose Altuve 2B
19(224)、Brenan Boesch OF
20(233)、Wandy Rodriguez SP
21(248)、Ryan Ludwick OF
22(257)、Jonathan LeCroy C
23(272)、K-Rod RP


<Private> R、H、HR、RBI、SB、K、BAV、OPS、W、Sv、HR、K、HLD、ERA、WHIP、QS

1(6)、Matt Wieters C
2(15)、Clayton Kershaw SP
3(26)、Carlos Gonzalez LF、CF、RF
4(35)、Ben Zobrist 2B、RF
5(46)、Pablo Sandoval 1B、3B
6(55)、Hunter Pence RF
7(66)、Brian Wilson RP
8(75)、Brett Lawrie 3B
9(86)、Michael Bourn CF
10(95)、Kenley Jansen RP
11(106)、Adam Wainwright SP
12(115)、Derek Holland SP
13(126)、Jason Motte RP
14(135)、Jayson Werth RF
15(146)、Eliott Johnson SS
16(155)、Cory Luebke SP
17(166)、Brett Myers RP
18(175)、Sean Marshall RP
19(186)、Vinnie Pestano RP
20(195)、Billy Butler 1B
21(206)、J.J. Hardy SS
22(215)、Jose Altuve 2B
23(226)、Trevor Cahill SP
24(235)、Felipe Paulino SP



自分でも呆れてしまうほど選手の被った指名が多い。
妄想内では、WietersとZobristはALのMVP候補。
SPで最も信頼に値し、かつ爆発的な成績を期待するのがKershaw。
Bumgarnerは昨年のリベンジも混じっているが、期待感は昨年から継続。
下位指名では取れないと思っていたHollandはかなり前倒し。
クローザーではWilsonのリバウンドに物凄く期待している。
Luebkeはこの順位で獲れれば収益性が高い。
Altuveも2B守って30SBならちょっとしたスリーパー。

Motteは意中の選手というわけではなく、クローザー祭りに煽られた関係と3番手ならという理由で。
昨年の成績でHardyがこの順位なら儲けモノだが、見ての通りで。

それと、Winnersの16位以下の指名順は自分にとって計算外の事態が続いてしまった。
22位LeCroyと23位K-Rodは、このチームの構想上では不要。
DunnからAltuveまでのラインは、順位2つ後でも十分取れた。
そうなってしまった理由はクローザー祭り。

パブリック12チームなら最低でも3枚は確保しておきたかったのだが、
目ぼしい選手以外でもどんどん指名されてしまい、
最後の砦としてBrett Myersを16位で指名するつもりでいたのが直前で持っていかれ、
それでこうした順位となってしまった。

また、デフォ200位以降の選手に今年は魅力を感じなかったというのも微妙に影響していた。
昨年だったらLance Berkman、Alex Gordon、Cameron Maybin、Anibal Sanchezと、
シーズン中かなり活躍した選手達が眠っていて、その前の年もNick Swisher、Drew Stubbs、
Max Schrzerのような誰でも欲しがりそうな選手が過小評価されていた。

今年はどうだろうかと見てみると、Dunnの下げっぷりが目に付き続いてCahill。
もう少し上位だと、HollandとDoug Fisterは昨年の活躍ぶりからして
奇妙なほど過小評価されているのは明らかにツボなんだが、
Draft Analysisを見てもこの2人はデフォルトから20ポイント以上高くなっていて、
オートピックや幽霊ドラフトなどの統計も含めた上でこのポイント高なので、
有人それも気合が入っているリーグのドラフトではせめて150番目以内指名しないと
獲れない見込みが立っていた。

ということで、下位でDunnやCahill、そしてAltuveを獲る目的は達成したのだが、
それ以前にクローザーを3枚体制に出来なかったのが大きな痛手となった。


それはさておき、Winnersはどんなチームになりそうかというと、打線では捕手と内野手はかなり上質。
TBのショートストップが固定していない分、何が起きるかわからないことを想定して
ZobristにSSの属性が付く期待を抱くと、
Zimmermanさえヘルシーな状態を維持してくれれば当初の目的はほぼ達成。
反対に、外野の層は薄い。ZobをOFで起用する羽目になってしまうのが最も危険な状態じゃないかと。
この辺は、BoeschとLudwickの短距離走&パッチワーク作業で埋められる希望的推測を立て、
様子見でトレードを敢行するとか、内野の穴を埋めるよりは大規模な工事には至らないだろうと見ているが、さて。

SPは予定以上に若手が集中した。4年前のやはりこれもWinnersで、Rich Hill、Yovani Gallardo、
James Shields、Oliver Perezの4本柱を立てたのだけど、これが見事に崩壊した過去があるので、
それよりは足元を固めたつもりではいる。がしかし、Kershaw以外に鉄板カードは無く、
近年の投手成績上昇を考えるとERA2点台ピッチャーが最低でも3人は欲しいため、
Bumgarner、Latos、Hollandらは、コケたでは済まされないほど(我がチームにとって)任務は重要である。で、あ~る。

クローザーは強奪するしかないね。シーズンに入ってから誰かは取れるだろう。


Privateの方は、特殊カテゴリ(マイナスポイント)があるお陰で、デフォランクが機能しない。
よって、自前で相当緻密な分析をしないとあーだこーだはいえないので、ここは出たトコ勝負。
ただし、下位で三振の少ないButlerを取れたのはかなり大きいのと、
OPSとH(安打数)という相反するカテゴリがどう作用していくのは見当もつかないが、
とりあえずヒットを打てる選手は多く集めたつもり。

SPはBumgarnerの代わりにWainwrightが入り(お久し振り)、
またCLは3枚体制+Jansenというユーティリティなバランスを保つことに成功。
HLD要員もMarshall、Pestanoと当初の予定通り。


こんな様子で今年もFantasyを戦っていく。






「プロ野球を統計学と客観分析で考えるセイバーメトリクス・リポート1」

に関するお知らせ


書店販売について、発行元であるDELTAさんのHPにて
『プロ野球を統計学と客観分析で考えるセイバーメトリクス・リポート1』が 置いてある可能性がある書店』
という情報が入りました。

全国隅々までという訳にはいきませんが、結構な範囲で流通していただきました。
在庫の有無については、直接書店様まで確認して下さい。


書籍に関する告知その3

いよいよ発売となりました、

「プロ野球を統計学と客観分析で考えるセイバーメトリクス・リポート1」


先ほど、Amazonを覗いてみたところ


一時的に在庫切れ; 入荷時期は未定です。


となっていました。予約並びに購入いただきました皆様、本当にありがとうございます。


その後、関係者から情報が入り、全国の各都道府県にある書店でも在庫を発送したそうです。


ただし、書店及び在庫数は限られていますので、興味のある方、これから購入を考える方は


諸事情をご理解下さい。


一度、お近くの書店に問い合わせされるのも良いかもしれません。


因みに、昨日と今日で私自身も都内にある書店数箇所で在庫を確認しました。


個別に問い合わせ希望の方は、


hausmlb@gmail.com


までご連絡下さい。


Darvishがオープン戦初登板

Darivishのオープン戦初登板のゲームをテレビで観戦した。

放送開始が4:30ということだったので、律儀にその時間に合わせて早起きしたのだけれど、
実際のゲーム開始時間は5時を過ぎていた。

対戦相手Padresのラインアップは、

Maybin
O-Dog
Guzman
Quentin
Venable
Kotsay
Darnell
J.Baker
E.Cabrera

と、HeadleyやBartlettは含まれていないもののベストオーダーに近い布陣。
もちろん、全員が昨年メジャーでプレー経験がある。

先頭のMaybinは、やや球数を使って最後は見逃しの三振。球種によってタイミングの取り方が
バラバラだったので、まぁ打てる様子はなかった。

O-Dogは初球のボール臭い球を空振りした段階では打てないだろうと思ったが、高目のストレートを
見事に合わせ一、二塁間を抜ける鋭いゴロで2塁まで進んだ。

Guzmanに対しては緩急を使ってタイミングを外すことに成功したが、これも上手く合わされた。
ハーフライナーがセンター正面の守備範囲となり、これで二死。

最後はQuentinを、これも緩急を使って空振りの三振。



2回裏はVenableから。2ストライクに追い込みながら、真っ直ぐをセンター後方に弾き返される。
ローボールヒッターに低目のボールが危険だったことも確かながら、
アウトローなのかどうなのかハッキリしないコントロールが災いし、無死2塁のピンチ。

Kotsayも一、二塁間に強いゴロの打球。ここはDavrishが上手くベースカバーに入って1アウト3塁。

ここでRangers内野陣が前進守備。オープン戦なのにやたら気合が入っている。

Darnellはスライダーかカーブを引っ掛けて高いバウンドのゴロをDarvishがジャンプしてキャッチ。
すかさず本塁に送球し、挟殺プレーで捕手のTorrealbaがVenableにタッチして失点を防ぐ。

最後はBakerをチェンジアップ(フォーク?)で三振。



全体的にボールが高く、NPB時代のDarvishとそう変わらないイメージだった。
それでも150km前後のファストボールとスライダー、チェンジアップの組み合わせで
追い込んだ後に変化球が甘く入らなければ奪三振の数は稼げる感触は持った。

それでもO-DogとVenabeleに打たれた2本の長打はいずれも真っ直ぐに力負けしない
鋭い打球を浴び、言わばメジャーの洗礼を受けた格好ともいえる。
奪った三振は全て変化球だった訳だしね。
Guzmanはアウトだったけど、あの打球もNPBの、それも日本人選手だったら緩急でイチコロだったはずの
ボールを一応はミートされたのだから、厄介な勝負だったといえはそうなる。

今日の一番良いボールは、Bakerを三振に取ったチェンジアップ。
ストレートを待たれた場合、容易に打ち取れないのは不安材料。
スライダーはコースさえ決まれば大丈夫なボール。

結果としては無失点で終えたから良かったのかもしれないが、
本番前に点を取られるのも経験の内だと考えるのも有りだと思うけど。

次の登板も楽しみになってきた。

セイバーメトリクス本に関する告知

先日、ここで紹介させていただきました

「プロ野球を統計学と客観分析で考えるセイバーメトリクス・リポート1」

が一部店頭販売されることになりました。

しかも、本日3/6から先行発売という形になります。



紀伊國屋新宿本店

紀伊国屋新宿南店

ジュンク堂新宿店

ブックファースト新宿店


以上、4つの書店です。



店頭配布に尽力をいただいた方、感謝申し上げます。


首都圏近郊以外の方には申し訳ありませんが、店頭まで足を運べない方は
amazonでのご利用をお奨めいたします。




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Twitter@hausmlb

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